県内初、デジカメで撮影する写真館
「デジタルフォトスタジオPIKO」


 人生の節目節目の記録を残しておきたい時、私たちは写真館に足を運ぶことが ある。写真師の指示通りの型にはまったポーズで撮られた写真は、記録として 残すにはもちろん完璧であり、それを覆う表装は芸術品と見まごうばかりの気品 さえ漂うものがある。

 しかし、せっかく高額な出費で記録を残したにもかかわらず、 おおかたの家庭ではそれが飾られることはあまりないのではなかろうか?  おすましのポーズを第三者に見られることに対する照れがあるからだと思う。 それが開かれるのは、例えば、明日娘を嫁にやる父親が娘の成長記録を懐か しがる時くらいかもしれない。

 今回紹介する県内唯一のデジタル写真館「デジタルフォトスタジオPIKO」 店長の高良昇さん(40)が開業するきっかけはここにある。もっと気楽に 写真に親しみ、安価で、しかもお客さんの希望に合う写真創りが出来ない だろうかと考え、2002年12月8日に北谷町美浜に開店したのだ。

 店内にはかわいい女性の写真やらほほえましい家族写真などが所狭しと 飾られている。「素敵なプロのモデルさんを撮っておりますねー」と声をかけると、 「いいえ、どれも素人さんばかりですよ」と高良さんはにこやかに答えた。

 「えぇー? どう見てもプロにしか見えない。美形、ポーズ、そしてこの 表情!」「ははは。私の場合、撮る前にまずお客様と、どういう風に撮られたい かのコンセプトをじっくり話し合ってから作業に掛かるわけです。あとは、 音楽を流してデジカメでバシバシ記録していくので、撮られる方はリラックス 出来て、納得のいく写真が出来るわけですよ」

 なるほど、プロのアイドル写真家の乗りですな! そういえば、女性の写真が比較的多い。

 気になるお値段の方は、6月までなら、A4サイズ1枚につき何と 1800円! PICOの会員になれば1200円で出来るのだ(7月以降はそれぞれ 2500円、1800円になる)。 一般の写真館だと7000円から1万円くらいはかかるから、破格の価格である。

 しかも、デジタル処理なので、ニキビなどの気になる部分の修正が可能で、 撮ったその場で持ち帰り出来る。お年を召した人は10年前の自分の顔を創り 出すことだって出来るのだ。

 本土ではすでに当たり前になっているデジカメスタジオだが、 残念ながらここ沖縄の“正統派”写真館からは「そんな撮り方は邪道だ」と 卑下されているようだ。しかし、高良さんは「ほかで撮れない撮り方として 認めて下さっていると理解し、かえって“褒め言葉”として受け止めています」 と屈託がない。いい写真を撮っているという自信に裏付けられた謙虚さ かもしれない。

 明るく優しい高良カメラマンにかかれば、 新たな魅力が発見出来ること請け合いですよ。(沖縄王・BEEN仲栄真)

 
デジタルフォトスタジオPICO
住所:北谷町美浜1−3−5
国道58号線を那覇市から北上した場合、美浜の沖縄トヨタ前信号を左折してす ぐ 右手に曲がった美浜ビルの1階
電話:098−936−6657
営業時間:午前11時から午後8時まで受付
定休日:2003年は年中無休




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