石川真生さんが語る新著『沖縄ソウル』と「真生ソウル」

 写真家の石川真生さん(ホームページ)が 『沖縄ソウル』(太田出版)を刊行した。文字通り 沖縄魂のこもった内容である。
 真生さんは2000年9月に47歳で腎臓ガンの手術を受け、 翌年には直腸ガンを手術した。5年以内の生存率は60%と 医師に言われている。そんな中での出版だ。
 人工肛門をつけた体を自分で撮った写真が 9ページ目に出てくる。最後のほうのページには「ウンチ袋」を装着した 写真が掲載されている。
 写真と文章で本音を率直に表現しただけに、 面白さと迫力は群を抜く。
 というわけで、この本にまつわる話を聞いた。 「真生節」とも言うべき言葉使いをできるだけ忠実に 再現しながら、真生さんの思いや考えを 記したい。
(沖縄王・西野浩史=文責、沖縄王・BEEN仲栄真=写真)




――本に書いてあることですが、 20代の時に100人以上とセックスしたというのは すごいですね。




 だからよー。自分でもやりすぎたと思うよ。 30代からは相手を選んでいるけれど、 20代はその辺の電柱とでもやっていたよ。 本当にマジに数えたのよ。100人まで数えてやめたけどさ。 あとは数えてない。
 あのころは、引っかかりやすかったし、私は私で 男をコロコロ替えて、二股三股も平気でやりまくっていたころだったから。 Aと歩いていて、Bとすれ違ったりとかさ。それでもめて別れたり。 ドラマチックだったよ。そういうのを楽しんでいた。





――……。

 ちゃんとした恋愛をしようとして、いつも純粋ではあるわけよ。 ただスケベなだけ。私は惚れられたら惚れるタイプだから、 意外とちゃんとやるのよ。でも、同じ日に別の男から 告白されたらその男とも付き合うことが できる尻軽女でもあるわけよ。
 (相手の)性格が嫌いだったらついていかないよ。えり好みはする。 でも、「真生さんて好みがないわよねー」と友人には言われる。 付き合った一番年下は12歳下の白人で、一番上は20から30歳くらい 上だった。変な弾みで相手がその気になったんで、 まぁいいかーと敬老精神で。でも、(相手は)ほとんど 役に“立たなかった”からね。2度目に(誘われた時)は行かなかった だけの話さ。(私から別れの言葉を出す前に)相手が悟りよった。 私は相手を傷つけないよ。男と女の礼儀さ。

――いや、勉強になります。

 真生さんの真摯で迫力あふれる話はさらに続く






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