上地萌子(うえち・もえこ)さん

 小説に出てきそうな古風な名前なのに、 どうしてどうして現代的で非常に活発な女性である。 しかも、よく気のつく娘さんである。

 宮古農林高を卒業後、国際通り裏の洋風居酒屋 「プラスフード」(いずれ沖縄王で紹介する予定)に勤務している。 昼間は創作料理を主体とした料理が楽しめ、夜は大人の雰囲気漂う ショットバー的な二面性を持つ個性豊かな店である。

 この店で働くきっかけが面白い。 高校卒業後、宮古島から母親と就職先を探すために 那覇の国際通りを歩いていたところ、昼食でもと立ち寄ったのがこの店だった。 ここで彼女は衝撃を受ける。提供される料理のおいしさ! 小じんまりとしてはいるが、居心地のよい空間! 従業員のきめ細かな接客態度にも感動し、 「働くなら、ここしかない」と直感的に思った。

 思い立ったらすぐに行動しなければ気が済まない。 さっそく店長に面談を申し込み、めでたく採用となった。

 「あとで知ったことですが、その頃はたまたま従業員募集期間だったらしく、 何でも80人から100人近くが面接を受けたのだそうですよ。 この倍率の中で私が採用されるなんて、何てラッキーなんだろうって思ってます。 また、この仕事を通してお客様から教わることがたくさんあって、 毎日が新鮮ですよ。店長はじめ仲間のみんなには本当に感謝してます」

 休みの日は海に素潜りに行ったり釣りをしたりして過ごす行動派だ。 海を見ると宮古を思い出し癒される。

 「将来の目標は、やりたいことがいっぱいあって一口ではまとめられませんが、 とりあえずは何でもチャレンジして、自分の知識と経験を積み重ねていきたい! ですかね」

 屈託のない笑顔で話す彼女の瞳は、限りない夢と希望を謳歌しているがごとく、 きらきらと輝いている。(沖縄王・ハブ太郎)


洋風居酒屋「プラスフード」従業員
平良市生まれ。19歳






©2004, 沖縄王