無料開放された「福州園」の楽しみ方

 今からちょうど10年前、「那覇市と中国福州市の友好都市10周年」 と「那覇市制施行70周年」の記念事業として、那覇市久米に福州園は 造られた。総面積8500平方メートルの園内には 福州市の名勝を思わせる「千山・鳥山・屏山」や「白塔・鳥塔」、河など を配し、いながらにして異国情緒を味わえる。

 開園当初こそ引きも切らず人がやってきたものの、 最近では訪れる人はおろか、 その存在すら知らない人が多いのではないだろうか?
 写真を見てほしい。鮮やかな景観を保ち、鳥はさえずり、 木はそよぐ。人工的に造られたとはいえ滝の側にたたずむと 涼しを感じ、快適なことこの上ない。目を閉じれば中国4000年の 歴史に思いをはせることが出来る。

 当初は入園料として300円をとっていたが、最近は、な! 何と! 無料 で入園出来るのである。しかも、公園前には無料の駐車場(10台は 入る)が完備している。

 「これで維持管理出来るの?」と受付のおばちゃんに尋ねたら、 「那覇市(公園緑地課)が管理しているさぁ」。ということは、 那覇市民の税金のいくらかで管理されていることになる。 利用しない手はない。
 四方を高い堀で囲われているせいか、入園すると、 完全に外界とは隔絶されていることを実感する。 園内を散策しながらもの思いにふけったり、 風光明媚な展望塔で読書をしたり、 親しい友人や恋人と語り合ったりできる。 あるいは密かな逢い引きの場所としても使える。 「無料で入れる癒しの空間は、いろいろな楽しみ方が できる」と私は声を大にして宣伝したい。
 受付のおばちゃんが言っていました。 「こないだ来た観光客が、首里城を有料で見て回ったらしいんだけど、 ついでに訪れたこの福州園の方がずうっときれいだって 感動していましたよ」と。なるほど納得、である。 (沖縄王・BEEN仲栄真)

開園時間:午前9時から午後6時
休園日:水曜(水曜が休日の場合は翌日)
場所:国道58号泉崎交差点から 那覇商業高校向けに約200メートル。松山公園向かいにある
専用駐車場は松山公園内にある
   





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