首里城公園の楽しみ方

 首里城公園にある展望台「西のアザナ」は 標高が130メートルある。那覇市内が一望できるばかりか、 豊見城や浦添辺りまで見渡すことができる。着陸態勢に入った 航空機や離陸後ぐんぐん上昇する航空機もバッチリである。 空の広さを実感することもできる。なお、ここはその昔、 時を告げる鐘を鳴らした場所だそうだ。よく響いただろうなぁと 想像できる。

 「西のアザナ」は無料区域だ。 最寄りの木曳門は、3月から11月は午前8時30分から 午後6時30分まで開いている。 午後6時30分以降は出入りできなくなるので、日没が 午後7時30分近い今の時期は、残念ながら「西のアザナ」からは 夕陽を見ることができない。でも、あきらめる必要はない。 木曳門を出たところ(「西のアザナ」の下)に広がる芝生から、 たっぷり見ることができるのだ。

 ベンチは少ないので早い者勝ちだ。ベンチに座れない場合は 芝生に座ればいい。

 外人が海の方向に向かって瞑想していたり、 高校生が城壁の奥でおしゃべりしていたり、 恋人たちがうっとりしていたり、近所の人たちが お握りやピザ、ビールを持ってきて「夕陽見」(夕涼み?)を 楽しんでいたりする。楽しみ方は多様だ。 私も今度来る時は食べ物を持参しようっと。

 木曳門が閉まったあと、警備員がしばらく立っている。 聞いてみたところ、「夕陽を見ようとして 城壁に登ろうとする人がいますので」ということだった。 やっぱりね。警備員がいなければ私だってよじ登る かもしれない。

 でも、芝生から見ても、そんなに景色が変わるわけではない。 せっかくだから、芝生の感触を味わいながら、 腰を落ち着けたい。(沖縄王・西野浩史)
  





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