「カヌチャ」でタダで遊んできた

 リゾートホテルに対して「敷居が高い」 「宿泊者でなければ敷地に入ることすら許されない」 「お金持ちのヤマトゥンチュが利用するところ」 というイメージを持っている人がけっこういるのでは?

 ところが、それはとんでもないマチガイなのである!  敷地内は出入り自由、宿泊客でなくてもホテル内の施設などを利用できた りするのだ。特に、今回紹介する「カヌチャホテル&ヴィラズ」は、 「地元の人大歓迎」をアピールするリゾートエリアだ。 けっこう知られていなかったりするのだが、 ゴルフ場やホテルを経営しているのは シライシグループという正真正銘のウチナー企業なのである。 「ホテル建設にあたり、地元の方々にたいへんお世話になった。 地元の皆さんに喜んでいただきたい」という ホテルスタッフの思いはいたるところで感じられるはずだ。というわけで、 「えっへん」と胸を張って(別に張らなくてもいいのだが)歩いてみた。

 米メジャーリーガー・佐々木主浩投手がプロデュースしたことで 話題を呼んだ「フィットネスクラブ22」がある。見学できるんだな、 これが。しかも無料なんだぞ。受付で「見学したいんですが」と申し込んだら、 すんなり「どうぞ」だもん。うれしいじゃない。室内には いろんなトレーニング機器があり(当たり前)、 佐々木投手のユニフォームなどが飾られている。米メジャーリーグで 活躍する佐々木投手の「大きさ」が分かる。
 さて、大きな窓からは海が見える。最近体重が気になるS編集部員は 「ここならダイエットできそう」と密かに思った。 もちろん宿泊客でなくても利用できる。ただし、正直な話、料金だけを見ると、 安くはない。ここでは敢えてその料金は書かない。 見学した際のお楽しみだ。

 「フィットネスクラブ22」の前には教会がある。 「カヌチャ・ステラ教会」という。ここも中を見学できる。 またまたうれしいではありませんか。 中を見ると、無神論者でもなかなか厳かな気持ちになるもんだ。 カップルでここにデートに来たら、雰囲気は盛りあがるだろうなぁ。

 さらに歩くと、米国の国旗が翻る2階建ての建物を発見した。 「クリントンハウス」だ。2000年に開かれた 沖縄サミットを記念して、アーカンソーにある クリントン前米大統領の生家を復元したのだ。 ここも見学できる。しかも無料だ。おぉ太っ腹。 米国まで見学に行く手間と費用を考えると、 誰が企画したかは知らないが、感謝の気持ちでいっぱいになる。
 靴を脱ぎ(ん? これは日本式だな)、中に入ると、 かなり広い。2階合わせて計200平方メートルだそうで、 マンション住まいのN編集部員は「ローンを抱えたワシの部屋が 3つも入るってか」と目を白黒させ、 愕然として立ち尽くしている。しっかりせいN部員!  こんなことでショックを受けたら、日本男児の恥ぞ。 「で、でも、うらやましいっすよ」とまだ言うN部員。 ええい、見苦しいわ。でも、この中は可能な限り 1950年代当時の生活用品をそろえており、 当時のアメリカの雰囲気を味わえるから、そういう意味でもお薦めだ。 「ワシもこんな広い家に住んでいたら、今ごろは日本で大統領に なれたはず」とN部員は今度は負け惜しみを言っている。放っておこう。

 こうして歩くだけでも十分楽しめるのがカヌチャの特徴だ。 ただし、施設内を隅々まで見学したいと思ったら、 5人乗りのレンタカート(これは有料)やトロリーバス(これは無料)を 利用しよう。なんてったって、カヌチャの敷地面積はゴルフ場を含めると 80万坪。東京ドームが57個分に相当するという(実感わきます?) 驚きの広さなのである。くれぐれも迷子になりませんように。

カヌチャベイホテル&ヴィラズ
名護市安部156-2
電話:0980-55-8880
ファクス:0980-55-8693
ホームページ :http://www.kanucha.co.jp






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