絶景100景--第7景

 佐敷町にある厚生年金休暇センターで『佐敷町ガイドブック』 (発行・町企画財政課、無料)を入手した。「食べる」「遊ぶ」「癒す」を網羅 し、 イラストマップや写真を多用している。なかなかよくできている。

 私の住む与那原町のお隣りなのでよく訪れる町だ。 しかし、ガイドブックを見ると、 まだまだ知らない場所がたくさんある。

 中でも小谷(おこく)集落というところにある「トンネルガジュマル」に 興味をそそられた。天気の良い日を選んで散歩がてら訪ねてみた。

   国道329号線から331号線を東へ向かい、 佐敷町に入ってすぐの交差点を右折し県道137号線を走る。 しばらく直進し、馬天小を過ぎるとその先に「小谷公民館」または「小谷園」の 案内表示が出てくる。スピードを上げていると見落としてしまうので要注意だ。 その案内表示の矢印方向へわき道を右折し少し坂を登ると、 左手に「美石坂(チュライシザカ)」の入口がある。

 「チュライシザカ」はその名のとおり、 白くきれいでゆるやかな石段である。 一歩一歩上がっていくと少しずつ佐敷の町並みや 中城湾が眼下に広がってくる。 石段の周りは緑の芝生や木々、閑静な住宅地がある。 登りきったところには石でできたちょっとした展望スペースがある。 素朴で静かな景色と鳥のさえずりが目と耳に心地いい。

 そのまま「チュライシザカ」の先の道をまっすぐ進み、 左へ少し坂を降りると「トンネルガジュマル」にたどり着く。 2本の巨大なガジュマルがからみあい、 トンネルのような形になっている。 トンネルの間から望む景色はなかなかオツなものだ。 樹齢は推定150年以上で高さは10数メートルもあるという。 見上げる。キジムナーが出てきそうな雰囲気が漂っている。 ドラマ「ちゅらさん」でもこんなシーンがあったなぁ……。

 小谷集落には他にも古くからある井戸が点在し、 琉球石灰岩を敷き詰めた美しい石畳道や遊歩道がある。 地図がないと迷い込んでしまいそうではある。 必携と言うべき『佐敷町ガイドブック』を手に入れ、 ゆっくり散策してみると面白い。(沖縄王・伊藤珠央)

『佐敷町ガイドブック』の問い合わせ
佐敷町企画財政課
電話:098-947-6234
ファクス:098-947-6287





©2002, 有限会社沖縄王